『文字を使った式』

文字を使うことに慣れていないので、✖️や➗を省いて式を表すのが少し混乱します。数学なのに、なぜ文字が出てくるのか?数字だけでいいのに。

なおきんぐさん 2022年07月08日(金) 20:30
文理キャラクター文理担当者からの回答

なおきんぐさん、こんにちは、文理の数学の中の人です。
ご質問ありがとうございます。
 
「数学なのに、なぜ文字が出てくるのか? 数字だけでいいのに。」
 
この質問は、数学を教える仕事の私にとっては、とても嬉しい質問で、とてもいい着眼点です。
小学の算数と中学の数学の一番の違いは、この「文字」のあるなしだと言っても、過言ではないかもしれません。
なので、少しでも「文字って役に立つのかもしれないな」と思ってもらえるよう、回答をしたいと思います。
 
 
小学3年生から、「□を使った式」という単元を扱ってきたことを覚えていますか?
例えば、以下のような問題です。
 
(問1)同じ値段の鉛筆を5本買うと、お金は400円かかりました。鉛筆の値段を□円としてかけ算の式に書きましょう。
(答)□ × 5 = 400
 
(問2)鉛筆の値段をもとめましょう。
(式)400 ÷ 5 = 80
(答)80円

 
この「□」は「文字」の簡単バージョンみたいなもので、
これらの問題で必要とされていた算数の力は、以下の2つです。
 
①自分で「式をつくる」ことができる。
②作った式を元に、「計算する」ことができる。 

 
これまでの算数では、正直なところ、①(式をつくる)よりも②(計算する)に力を入れてトレーニングをしていました。
しかし、中学の数学では、①(式をつくる)ことが、より重要になってきます。
例えば、
・たし算、引き算、かけ算、わり算を組み合わせた式を作る(例:12 × (□ + 5) = 72)
・分からない数が複数ある式を作る(例:20 + □ = △)
など、自分の力で色々な状況にあった「式」を作ることで、
より複雑で、発展的な問題に取り組むことができるようになります。
 
実際のところ、高校に上がると、この文字の種類はものすごい数になります。
そのため、「□」や「△」を使うのではなく、
アルファベットの文字「x」や「y」を使いましょう、というのが、中学で「文字」を使う理由です。
 
文字を使うことで、小学の算数では扱えなかった発展的な問題を解くことができるようになります。
 
「文字」を学び始めたいまの段階では、
「なぜわざわざ、こんな面倒なことを?」と思うかもしれませんが、
これから数学がより発展的になるにつれて、
「もし数学に文字がなかったら、ちょっと大変なことになっていたかもしれないな」と思うようになるかと思います。
 
このように書くと、これから先の数学が難しくなるように感じてしまうかもしれませんが、
一つ一つの授業にていねいに取り組めば、決して難しくはありません。
もし、数学で分からない部分が出てきたら、
「わからないをわかるにかえる」シリーズや、この掲示板を活用してください。
 
 
 
最後に、「文字」が何を意味しているのか、という点について、
別の方からいただいた質問で、以下のように解説をしましたので紹介しておきます。
 

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中学に入ってから、
xとかyとかmとかnとか、文字を使い始めるようになりましたが、
文字が意味するところは、「なんの数字かはわからないけど、なにかの数」です。
 
イメージとしては、中に何個クッキーが入っているかわからない袋のようなものを思い浮かべてください。
クッキーの数は分からないものの、袋にクッキーが入っていること自体はわかっているので、こういうとき、
「袋のクッキーの数をx個とする」のように、文字を利用して説明します。
たとえば、袋のクッキーを3人に等分する場合、
クッキーの数自体はわからないものの、式をつくること自体は可能です。
「一人当たりにあげるクッキーの数をy個」とすると、式は
 x÷3=y
となります。
たとえばクッキーが6個(x=6)なら、
 6÷3=y より一人あたりのクッキーの数は2個(y=2)となるし、
クッキーが4個(x=4)なら、
 4÷3=y より、一人あたりのクッキーの数は4/3(3分の4、y=4/3)となります。
 
このように、「文字」を使えるようになると、
なんの数字かわからないあいまいな状況でも、正確に状況を説明ができるようになります。
この「文字」の感覚を身につけることが、中学数学では、なによりも重要です。

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回答は以上です。
ご質問、ありがとうございました。

2022年07月11日(月) 17:56